昨年の天皇賞では2番人気に支持されるも逃げることができず9着に敗れたが、次走の香港カップで初GI制覇を飾ると、今年5月のイスパーン賞でも勝利を飾り海外遠征でGⅠを連勝したエイシンヒカリ。国内ではまだGI勝利がないが、同型不在の今回はチャンス十分だ。そんなエイシンヒカリについてまとめてみた。

【天皇賞秋】2番手からのレースで持ち味出せず!
内によれながらのスタートになったが行き脚もついて先行するも、内からクラレントにハナを主張されて、デビュー戦以来初の控える競馬。4角では先頭に並びかけるも、直線で粘り切れず9着に敗れた。
レース後の武豊騎手のコメント
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9着 エイシンヒカリ(武豊騎手) 「残念です。内の馬が先に行っていましたし、前回ほどのダッシュがありませんでした。この形も考えていましたし、2番手でも問題ありませんでした。しかし、直線で一度も先頭に立てませんでした。これがGIのカベかもしれません。また期待します」 |
【香港カップ】香港の地でGI初制覇!
主戦の武豊騎手とのコンビで初の海外遠征に挑戦したエイシンヒカリ。逃がしたら右に出る者はいない武豊騎手の絶妙なペースでレースを進めると、直線では日本馬ヌーヴォレコルトとの叩き合いを制してGI初制覇を飾った。
【イスパーン賞】後続を寄せ付けない強さを見せる!
前年の香港カップでGI初勝利を飾り、今回はフランスに舞台を変えて臨んだ海外遠征2戦目。今回は馬場の状態の良い外側を回り、2番手からのレース。ラスト2ハロンあたりから促されると1頭だけ違う脚色を見せて最後は10馬身差の圧勝。今年の凱旋門賞にも出走したニューベイやシルバーウェーヴを子供扱いにした。
レース後の武豊騎手のコメント
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「強い相手に強い競馬ができました。また、ディープインパクトの子供でフランスのG1を勝てたことはとても嬉しいです。馬のコンディションは非常に良く、日本でのレースよりも落ち着いているくらいでした。スタートしてもっと行きたがるかと思いましたが、初めてのコースで少し用心した分、2番手の形になり、しっかり折り合えたのかもしれません。直線で少し促したら素晴らしい反応でした。とても収穫のあるレースでしたので、この後のイギリスも楽しみです。シャンティイは非常に走りやすく、この馬にも合っているようなので、私個人としては秋に同じ舞台に戻って来たいと感じました。引き続きこの馬への応援をお願いします」 |
【天皇賞(秋)】直前情報 ラストは伸びを見せて態勢整う!
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エイシンヒカリが26日、栗東のCWコースで追い切られた。 武豊を背に、単走でスタート。1週前追い切りでは前半から「持って行かれた」(武豊)シーンもあったが、この日は折り合ってゆったりと加速。直線に入って軽くうながされ、ラストは一杯に追われて、軽快な動きを披露した。「折り合いを重視しながらも、軽くなりすぎないように意識して乗った。前半はゆっくり走ってくれたし、最後の伸びも良かった。今日はちゃんと走ってくれた」と武豊は納得の表情だった。 |
イスパーン賞ではヨーロッパのスローからの瞬発力勝負ではなく、前半から後続に脚を使わせるという地元の馬には慣れない競馬をしたこともあって、10馬身差をつける圧勝をして見せたが、その点を考慮してもエイシンヒカリのレース内容は際立っていた。国内でもGIを勝てる能力は十分持っていて、同型不在の今回は大きな期待がかかる。