切れ味のある末脚が武器であるケイアイノーテックがニュージーランドTに出走する。母はダート短距離戦で活躍したケイアイガーベラ。新馬戦では上がり33秒5の末脚を繰り出して鮮やかな差し切り勝ちを収めると、朝日杯FSでも力強い伸びを見せて4着とポテンシャルの高さを見せつけた。続くこぶし賞では2着に敗れたが、前走の500万下で断然人気に応えて4馬身差の快勝を飾り賞金を加算した。初の中山コースでも自慢の末脚を繰り出せるか。そんなケイアイノーテックについてまとめてみた。
【朝日杯FS】末脚見せるも4着・・・
5番枠からまずまずのスタートを切り、中団よりやや後ろで末脚を溜める。3~4コーナーで徐々に外に進路を切り替え、直線の入り口では何とか進路をこじ開けてスパートしたが、3着タワーオブロンドンとはハナ差の4着に敗れた。
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4着 ケイアイノーテック(幸騎手)
「最後はしっかり伸びてくれましたし、能力は高いですね。勝った馬が強かったです」
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【こぶし賞】早めに動くも2着
スタートで後手を踏んだが、向正面で内から外に進路を切り替えて、3~4コーナーで外から脚を伸ばして上位に進出する。しかし、直線では一緒に位置を押し上げたパクスアメリカーナに脚比べで差をつけられて2着でゴールした。
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2着 ケイアイノーテック(福永祐一騎手)
「見た目以上に馬場がゆるくて、前半はハミがかりがよくなかったです。勝ち馬が来るとハミを取ってくれましたけど、相手が強かったです。ここは取りたかったですけど、相手が一枚上でした。今日の上位の馬は重賞でも走ってくるでしょうし、レベルが高いですよ」
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【3歳500万下】断然人気に応えて快勝!
平場の9頭立てということもあり単勝1・2倍と断然の支持を集めた。5番枠からまずまずのスタートを決めると、中団よりやや後ろで末脚を溜める。直線で大外から追い出すと、上がり3ハロン33秒9の末脚で鮮やかに差し切り、最後は2着に4馬身差をつけて2勝目を飾った。
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1着 ケイアイノーテック(平田修調教師)
「4コーナー手前ではまだ後ろでしたが、捲くって来るだろうと思っていました。直線に向いての最後の脚は違いました。距離が延びても良いのかもしれません」
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【NZT】直前情報!力強い走りに戸崎騎手も称賛!
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第36回ニュージーランドT・G2(7日、中山)で重賞初制覇を狙うケイアイノーテックが4日、栗東の坂路で万全の追い切りを消化した。
新コンビを組む戸崎が駆けつけ、フィップル(4歳500万)を追走。ラストは手綱を持ったままで1馬身突き放した。「ついていって、合わせる感じ。反応が良すぎちゃって前に出るのが速くなった。徐々に上がって行こうとしたが、グンと上がって行った」と戸崎は脚力の強さを称賛した。
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「新馬を勝った後にリセットさせ、その後の成長や体調が伴わない時があったが、思い描いた方向に来た。コースは問わないし、権利を取りたい」と平田調教師は力を込めた。
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NZTの傾向!重賞実績に注目!
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過去10年の3着以内馬30頭中21頭は「JRAの1400メートル以上の重賞」において7着以内に入った経験のある馬だった。一方、その経験がなかった馬は3着内率10.7%とやや苦戦している。まずは1400メートル以上の重賞で7着以内に入ったことがある馬に注目したいところだ。
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過去10年の3着以内馬30頭中22頭は、馬番が「3~9番」だった。一方、「1、2番」だった馬は3着以内に入った例がなく、「10~18番」だった馬も3着内率が11.3%にとどまっている。阪神競馬場で行われた2011年を含め、極端な内枠や、外寄りの枠に入った馬が苦戦しているレースだ。
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重賞や特別勝ちこそないものの、朝日杯FSで重賞馬相手に互角の戦いをした経験は今回プラスに働くだろう。母譲りの力強い走りで中山の急坂も逞しく乗り越える。