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有終の美で7冠達成!!自ら花道飾る【第59回有馬記念】レース結果まとめ

2014年の中央競馬を締めくくる有馬記念。このレースをラストランに決めた4頭の中で、名牝が有終の美を飾り関係者達に大きな勇気と希望を与えた。
馬キュレ

有馬記念を優勝したのはジェンティルドンナ

inyofu 12月28日、中山競馬場で開催されたグランプリ・第59回有馬記念(GI、芝2500m)は、好位を追走していた4番人気ジェンティルドンナ(牝5、栗東・石坂)が、直線での追い比べを制し引退レースの花道を鮮やかに飾った。勝ちタイムは2分35秒3(良)で、鞍上は戸崎騎手。
inyofu 3/4馬身差の2着争いは際どくなったが馬群のちょうど中団から直線で渋太く伸びた9番人気トゥザワールドが制し、そこからハナ差の3着が中団からマクり長くいい脚を使った1番人気ゴールドシップ、3着にクビ差の4着が後方から伸びてきた3番人気ジャスタウェイ、4着にハナ差の5着が道中2番手で進み直線半ばでいったんは先頭にたった2番人気エピファネイアだった。
inyofu ジェンティルドンナは、父ディープインパクト、母ドナブリーニ、母の父Bertoliniという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、(有)サンデーレーシングの所有馬。通算成績は19戦10勝(うち海外2戦1勝)。重賞はGIIIシンザン記念、GI桜花賞、GIオークス、GIIローズS、GI秋華賞、GIジャパンC(2012年)、GIジャパンC(13年)、GIドバイシーマクラシック(14年)に次いで9勝目。石坂正調教師、戸崎圭太騎手ともに有馬記念初勝利。
道中は3番手をキープ。完璧に流れに乗り、あとは自慢の瞬発力と勝負根性を発揮するだけだった。有力馬が密集した見応えたっぷりの直線。鞍上のアクションに応え、急坂を伸び続ける。ラスト50mで先頭へ。後続の追撃を振り切って、ラストランを先頭で駆け抜けた。これで海外も含めてGI7勝目。通算獲得賞金(JRA+地方+海外)でオルフェーヴルを抜き、テイエムオペラオーに次ぐ史上2位。最高の名牝の誕生と共に引退を華やかに飾った。

レース後コメント 戸崎騎手「最高の牝馬」

inyofu 「今日はジェンティルドンナの最高のパフォーマンスをファンに見せようと思っていました。前回の天皇賞(秋)で賢くて乗りやすい馬だと分かりましたし、枠順も良く、不安なくレースに臨めました。レースでは先行してしぶとさを生かすことを考えていましたが、前に壁が作れず、初めは多少気負うところはありましたが、我慢してくれていいリズムで行けました。先頭に立ってからは後ろからの馬の足音も聞こえてきましたが、最後の力を振り絞って頑張ってくれました。最高の牝馬だと言っていいと思います。僕自身は、今年GIを勝てずに悔しい思いをしていましたが、ジェンティルドンナに助けられました。これで引退しますが、今後もこの馬を見守って欲しいと思います」

石坂調教師「ベストレースは今日の有馬記念です」

inyofu 秋2戦を振り返って、こんなものではないと思っていました。もう1回と思って、今日は出走させました。勝つ条件は揃っていたので、これで勝てなければこの馬の力だと思っていました。しかし、ジェンティルドンナは丈夫な馬で、何の心配もありませんでした。今日は、これが最後のレースかと感慨深く見ていました。 ジョッキーには、競馬は簡単だから、あとはジェンティルドンナの力だけだと伝えました。あのようなレースをして欲しいと思ったので、導いてくれた戸崎騎手も良かったと思います。
inyofu 勝ちたい気持ちはありましたが、とにかく無事にと思っていました。見事に勝ってくれて、"ジェンティル、ありがとう"という気持ちです。新馬の時からGIを目指す立場で結果を出してくれて、偉大な馬です。ラストでこのようなパフォーマンスを見せてくれて、すごい馬です。よく私が管理出来たなと思います。 この馬のベストレースは、今日の有馬記念です。牧場など関係者に歓迎されて帰れるでしょうし、ホッとしています。

オーナー吉田勝己ノーザンファーム代表「頭が下がるよ」

inyofu 「こんな強い牝馬見たことがない。世界一だ。頭が下がるよ」。どこで勝利を意識したかの問いには、「あっ、エピファばかり見ていたから…」と笑いを誘った。「マーくん、ありがとうだよ。最も引きたかった枠に当たったからね」。枠順ドラフトの段階で、勝利を意識していたのだろう。一番の思い出に、吉田代表は「オルフェーヴルをはじき返して勝ったジャパンCはすごかった。まさに男勝り」と答えた。繁殖牝馬となり、初年度の花婿にはキングカメハメハ、ハービンジャーの名が挙がっているが、「悩むね」と吉田代表は笑みを浮かべた。

末脚伸ばし2着 トゥザワールド

inyofu 2着 トゥザワールド(ビュイック騎手)
「調教の感じが良かったですし、間隔があいてリフレッシュ出来ていました。今日は落ち着いていて、スタートこそ遅れましたが、好位からスムースに行けて、馬群でも怯むことなく伸びてくれました。素晴らしい馬です。中山より東京や京都の外回り、メイダンのようなコースが合っています。ドバイシーマクラシックに出走するなら、是非乗りたいです」
トゥザワールドは、道中は7番手。4コーナーでは前が壁になり馬群に囲まれた直線で、わずかな間を見つけるとビュイックの激しく打ち抜くムチに即座に反応。先に抜け出したジェンティルドンナに及ばなかったが、外から強襲したゴールドシップを鼻差で退け、接戦の2着争いを制した。01年3着の母トゥザヴィクトリー。10、11年連続3着の全兄トゥザグローリーに続き、年末の中山でグランプリ血統馬が躍動した。

届かず3着 ゴールドシップ

inyofu 3着 ゴールドシップ(岩田騎手)
「これだけの馬に乗せてもらって、結果が出せずに残念です。ゲートを出てくれたのですが、スタートから4コーナーにかけて遠慮してしまったのが悔やまれます。位置を取りに行けば良かったです。馬自身はやる気がありましたし、遠征の疲労もありませんでした」
課題だったスタートを決めて、すぐさま手綱を引いて中団で待機。2周目の3コーナーから反応良く進出し、早々と前を射程圏に入れ、勝ちパターンと思われたが、4コーナー2番手から抜け出したジェンティルドンナ、内をすくったトゥザワールドにわずかに及ばなかった。

猛追するも4着 ジャスタウェイ

inyofu ジャスタウェイは4コーナー12番手から鋭く伸びたが4着。3F33秒4はメンバー最速。世界ランク1位の底力は示したが、外寄り15番枠&スローも響いた。福永はターフを去る相棒に優しく言葉を投げかけた。「あらためて凄い馬と思いました。スローは見越していたけど(2周目の)向正面でも誰も動かなくて…。直線でエンジンが掛かったが届かなかった」と諦めずに伸びた愛馬を称えた。

直線粘れず5着 エピファネイア

inyofu JC制覇で2番人気に支持されたエピファネイアは5着止まり。直線半ばで先頭に立つと、内ラチ沿いを粘ったが、ゴール前で外から迫る後続馬にのみこまれた。初コンビの川田は「道中よく我慢してくれたし、直線でもしっかり動けたが…。時計の速い馬場が影響したのか。結果を出せずに申し訳ない」と無念そうな表情。角居師は「ジェンティルドンナ向きのコースだった。もう少し力のいる馬場なら」と語った上で、「それでも上手にレースしたし、力は出していると思う。これで足りないと言われたら、馬がかわいそうだ」と健闘をねぎらっていた。

ラストランのトーセンラーは8着、ヴィルシーナは14着

inyofu ラストランのトーセンラーは8着、ヴィルシーナは14着。トーセンの藤原英調教師は「勝負どころでもたついたけど、全能力を出し切ってがんばってくれた。6歳までよく走ってくれたし、感謝している」と、感慨深い表情だった。同世代のジェンティルと数々の名勝負をしてきたヴィルシーナの友道調教師は「自分の競馬をして負けたのは仕方がない。無事に終わってくれたのがなによりです」と、繁殖牝馬として送り出せることにホッとした様子だった。

アンカツのレース回顧

ジェンティルドンナと長嶋さんの奇縁

inyofu 優勝したジェンティルドンナは09年2月20日生まれ。実はサプライズで登場した長嶋茂雄氏も36年2月20日と偶然にも同じ誕生日だった。もし、長嶋氏の登場が早く分かっていたら、的中したファンはもっと多かった!?長嶋氏の現役通算本塁打数は「444本」で、ジェンティルは「4番人気」で馬番も「4番」と、「4」の縁でもつながっていた。さらに28日のWIN5の払戻金は444万4500円と延々と「4」並び。長嶋氏の登場は、ジェンティルの感動Vを後押ししていたのかもしれない。

その他着順&コメント

inyofu ▼6着ラキシス(Cデムーロ)道中手応えは良かったが、坂を上がってからかわされた。

▼7着ラストインパクト(菱田)内に入れていいリズムで走れたが、直線で前が開かなかった。

▼9着デニムアンドルビー(浜中)スタートが良くうまく内ラチ沿いを走れたが、フェノーメノが下がってきたのが痛かった。

▼10着フェノーメノ(田辺)最初に進路を絞られて勢いがつかなかった。結果的にもう少し早めに動いていければよかった。

▼11着サトノノブレス(池添)指示通りに中団より後ろにつけた。力むところもあったが、着順ほど差はない。

▼12着ウインバリアシオン(藤岡康)前走と違って追い出してガツンとくるところがあったが、最後は脚があがった。

▼13着ワンアンドオンリー(横山典)もう少し前に行きたかった。一線級のメンバー相手だと全てがかみ合わないと難しい。

▼15着メイショウマンボ(武幸)意図的に最後方につけた。前走のように、自分からやめるところは見せなかった。

▼16着オーシャンブルー(蛯名)枠が厳しかった。何とか隙を狙おうと思ったが…。

レース後 ジェンティルドンナの引退式


枠順抽選で1番を引き希望の2枠4番に入ったところから、勝負は決まってたのかもしれないが、初コース&初距離で強豪馬達を抑えて勝つのは名牝としか言い様がない。ジェンティルドンナのレース後の引退式には4万人ものファンが競馬場に残って別れを惜しんだ。今後は母親としての仕事が待っている。ターフを去った後でも彼女の血を継ぐ産駒達が暮れの中山で再びドラマを起こして欲しい。

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