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悲願のGI制覇に波乱あり【第10回ヴィクトリアマイル】レース結果まとめ

5月17日(日)の東京競馬場。4歳以上の牝馬によって争われるマイルGI【第10回ヴィクトリアマイル】節目を迎えたこのレースの最後にとんでもない結果が待ち受けていた。
馬キュレ

ヴィクトリアマイルはストレイトガールが優勝

inyofu 5番人気ストレイトガール(牝6、栗東・藤原英)が、離れた3番手集団から追走すると、2番手から先に抜け出したケイアイエレガントをゴール寸前でアタマ差捕らえ、悲願のGIタイトルを掴み取った。勝ちタイムは1分31秒9(良)で、鞍上は主戦・岩田騎手がヌーヴォレコルト騎乗のため、今回初コンビとなった戸崎騎手。2着は12番人気ケイアイエレガント、2着に1馬身3/4差の3着は単騎の逃げを打ったシンガリ人気ミナレットが入り大波乱を演出している。なお、1番人気に支持されたヌーヴォレコルトは直線で伸びあぐね6着に入るのが精一杯だった。
inyofu ▽【ストレイトガール】 父フジキセキ 母ネヴァーピリオド 母父タイキシャトル 通算26戦9勝 GIは初勝利
最低18番人気のミナレットが速いペースで後続を7、8馬身離して逃げる展開。2番手のケイアイエレガントを視野に入れてストレイトガールは好位を進んだ。馬場状態を考慮して、直線も内や外へ進路を切り替えることなく、馬場の真ん中でスパートした。残り300mで戸崎騎手は左ムチを連打した。それに応えるように、一直線に伸びるストレイトガール。横に並んでいたヌーヴォレコルトを振り切ると、前の2頭を目標に必死に脚を伸ばす。内で粘るミナレット、ケイアイエレガントをとらえたのはゴール直前。頭差で悲願のタイトルを手に入れた。

レース後関係者コメント 戸崎騎手「ようやくGIを勝てました」

inyofu 「ここまで多くのGIに乗せてもらって、結果を出せていなかったので、今日は本当によかったです。ゲートの出はいちばんかなというぐらい、いい出方をしてくれました。ペースは少し流れるかと思いましたが、いい位置で我慢してくれて、これでしっかりと伸びるだろうと思いました。前が結構しぶとく粘っていましたが、いい切れ味で馬に助けられました。センスのある馬で乗りやすく、強い競馬をしてくれました。距離も問題なくこなしています。(私も)ようやくGIを勝てました。ファンの皆さんのおかげです。馬も今後が楽しみです」

廣崎利洋オーナー「無上の喜びです」

inyofu ストレイトガールの廣崎利洋オーナー(68=建築事務所経営)は桜花賞のレッツゴードンキに続いてうれしいG1・2勝目。桜花賞は馬主歴28年目でのG1初制覇だったが、ストレイトは6度目のG1(海外含む)挑戦で悲願を達成した。 「ゴールの瞬間はみんなで立ち上がっていました。無上の喜びです。短い間にG1を2つも勝てて、本当に信じられない」と、感無量の表情で藤原英師と熱い抱擁を交わした。

岡本牧場初GI制覇

inyofu ストレイトガールを生産した岡本牧場(北海道浦河町)は昭和初期の創業。これまでオースミブライト(99年神戸新聞杯など2勝)などで重賞を勝っているが、生産馬のG1勝利は創業以来初めて。 4代目となる岡本章代表(47)は「戸崎君が追いだしを我慢してうまく乗ってくれた。直線は本当に力が入った。調教師、厩舎スタッフも含めて感謝の言葉しかない」と満面の笑み

アタマ差2着 ケイアイエレガント

inyofu 2着 ケイアイエレガント(吉田豊騎手)
「行ければ逃げようと思っていましたが、向こうが思ったよりも離していってくれたので、逃げているような感じになりました。この馬は脚をためてヨーイドンの競馬よりも自分のペースで後ろが構えるような形がいいので、この馬にとってはいい形になりました。4コーナーを回って追い出し始めて、いけるかなと思いましたが、残り100mぐらいで左手前に替えたときに脚が上がってしまいました。しのげるかなと思いましたが、交わされてしまいました。残念ですが、自分の競馬はできました」
12番人気のケイアイエレガントはスタート後、ミナレットから7、8馬身離れた2番手を進み、残り100m過ぎて先頭に立ったものの、ゴール寸前にかわされアタマ差2着。なおこのレースで引退か現役続行か決めることになっていたが、陣営は現役続行を示唆。6歳の遅咲きの牝馬にGI獲りの夢を託した。

大波乱を演出し3着 ミナレット

inyofu 大波乱を演出した立役者は単勝291・8倍、18頭立ての抜けた最低人気のミナレット。大外枠から果敢に先頭へ誘導されると、絶妙なペースで後続を離していく。1600メートル戦では珍しい大逃げで、525・9メートルの最後の直線に向いた時には2番手との差はまだ6馬身。「止まるのでは」「止まらないのか」の場内の思いをよそに直線でも粘りに粘って3着でゴール。「自分のペースで行かせて、どこまで粘るかの競馬だった」。デビュー26年目のベテラン、江田照は満足そうな表情でレースを振り返った。
inyofu 34戦目で、初めて江田を鞍上に指名したのは馬主のミルファーム・清水敏社長だった。「この展開は狙っていた。離して逃げるのは話し合って確認していた。他の騎手の選択もあったけど、やはり逃げなら『江田照』かなと思っていた」と出馬投票ギリギリの木曜日に最終決断。00年スプリンターズSで最低の16番人気だったダイタクヤマトを逃げ切りVに導いたジョッキーにかけた。

復調の4着 レッドリヴェール

inyofu 3番人気のレッドリヴェールは4番手で折り合い、直線差を詰めて4着。手綱を取ったルメールは「状態も良かったし、ゲートもスムーズ。流れに乗って道中リラックスして走っていた。あと一歩だったが、次につながるレースはできた」と振り返る。阪神JF優勝、桜花賞2着の実力馬が復調の兆しを見せた。

まさかの6着 ヌーヴォレコルト

inyofu 6着 ヌーヴォレコルト(岩田康誠騎手)
「結果的には3番手に行っていればよかったかもしれません。勝ち馬の後ろでしたが、反応がありませんでした。元気があって、雰囲気もよかったのですが......」
単勝2.2倍の1番人気に支持されたヌーヴォレコルトは中団より少し前の7番手を追走したが、直線坂上でも伸び切れない。ゴール前で大接戦を演じる優勝争いから約4馬身遅れのゴール。デビューから10戦して一度も掲示板を外したことのなかった馬がまさかの6着に敗れた。

上がり最速も7着 ディアデラマドレ

inyofu 2番人気ディアデラマドレは、後方からメンバー最速の脚で追い込んだものの7着が精いっぱいだった。「スタートで寄られて後ろからの競馬になった。最後はいい脚を使ってくれたが、(上位馬との差を)詰め切れなかった。能力のある馬で、結果を出せずに申し訳なかったです」と藤岡康騎手は無念の表情を見せた。

その他着順&コメント

inyofu ◆福永騎手(カフェブリリアント5着) 「内枠で流れに乗って競馬できた。道中は勝ち馬のそばにいて、同じぐらいに伸びてくればと思っていた。GIで厳しい競馬になったが、まだこれからの馬だしね」

◆浜中騎手(ショウナンパンドラ8着) 「スタートは出たので、前に行きたかったが、行けなかった」

◆丸田騎手(ハナズゴール9着) 「楽に追走できていたが、なし崩しに脚を使わされた感じ」

◆武豊騎手(スマートレイアー10着) 「折り合っていたが、思ったほど伸びなかった。東京に来ると体重も減るので…」

◆Mデムーロ騎手(リトルゲルダ11着) 「ずっと楽に行けたが、2ハロンほど距離が長い」

◆田中勝騎手(スイートサルサ12着) 「道中はいい感じだったが、最後は伸び負けした」

◆北村宏騎手(バウンスシャッセ13着) 「前半はリズム重視で進んだが、思ったほど伸びなかった」

◆川島騎手(ベルルミエール14着) 「距離に壁がある」

◆勝浦騎手(アルマディヴァン15着) 「いいポジションは取れなかったが、最後は伸びている」

◆川田騎手(タガノエトワール16着) 「スムーズな競馬はできましたが、少し疲れがあったのかもしれません」

◆武幸騎手(メイショウマンボ17着) 「前に行くつもりだったが、行けなかった」

◆内田騎手(ウエスタンメルシー18着) 「窮屈になる場面があって馬がエキサイトし、脚をためられなかった」

6歳牝馬のJRAのGI制覇は89年ジャパンカップのホーリックス以来で、日本馬では初の偉業のストレイトガール。・・・にもかかわらず勝ち馬より目立っているのが大逃げ3着のミナレット。3連単がこちらもGI史上最高額で、中央競馬史上でも2番目の高額配当。ほとんどの競馬ファンは馬券を外したが、1000m56秒9の気持ちのいい大逃げっぷりに納得のレースを我々に魅せてくれた。

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