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回顧【宝塚記念】ヒシミラクル伝説!

競馬をしている人なら1度は聞いたことがあるであろう、ヒシミラクル。人気薄ながらも菊花賞・天皇賞(春)・宝塚記念とG13勝を挙げた。また、宝塚記念には、ヒシミラクルの単勝に大口投票が入り、「ミラクルおじさん」「2億円おじさん」などと言われた人が現れ話題を呼んだ。そんなヒシミラクルについてまとめてみた。
馬キュレ

評価は「普通の馬」。2歳夏にデビューし、3歳春に勝ち上がった。

inyofu  平成13年のHBAトレーニングセールにおいて阿部雅一郎オーナーは、サッカーボーイ産駒の芦毛の馬を650万円で落札した。セールでの公開調教タイムも目立ったものではなく、同行した佐山優調教師には“普通の馬”としか見えなかったという。一方の阿部オーナーも「1、2勝あげてくれれば御の字、それ以上に走ればミラクル」と思っていたのでこの芦毛馬にヒシミラクルと名付けた。後にGIを3勝する同馬だが、当初は関係者でさえもその活躍を予測することはできなかったのである。

目標の舞台・菊花賞へ!

inyofu その後は阪神競馬の条件戦で2勝。とくに500万下特別の売布特別は5馬身差であったうえ、ダンツフレームが勝利した同日の宝塚記念のタイムを上回る好時計だった。菊花賞トライアルの神戸新聞杯にも出走したが6着に終わり、菊花賞の優先出走権(3着以内)は取れなかった。それでも菊花賞を目指して出走登録を行い、抽選を突破し菊花賞に出走することとなった。クラシック登録がなかったため追加登録金を払っての出走であった。
inyofu 角田の後輩である藤田伸二の著書には「角田さんが『どうしても野分特別を勝たせたい馬がいる。ここを勝てば菊花賞は獲れる』としきりに言っていた馬がいた。それがヒシミラクルだった」というエピソードが載っている。

菊花賞で大波乱!

inyofu こうして臨んだ本番は1番人気ノーリーズンの落馬で波乱の幕を開ける。10番人気のヒシミラクルは後方追走から2周目の3コーナー手前で早めのスパートをかけると、そのまま後続の追撃を凌ぎ切って勝利を掴んだ。ゴール板を過ぎたヒシミラクルは大きな溜め息をついたという。まさに全身全霊をかけたロングスパートで周囲を驚愕させた“ミラクル劇場”の第1幕だった。
2着には16番人気のファストタテヤマと、これまた大穴がつっこんできたため、3連複は34万円と高配当だった。

菊花賞はフロック?天皇賞でも低評価。

inyofu 菊花賞後、有馬記念、阪神大賞典、大阪杯と大敗を続けたヒシミラクルは、天皇賞(春)に駒を進めたものの7番人気の低評価だった。アルアランが平均ペースで逃げるなか、ヒシミラクルは1番人気ダイタクバートラムをマークするように中団から後方の位置。淡々とレースが進むなか、真っ先に動いたのがヒシミラクルだった。
平均ペースで流れるレースを、ヒシミラクルは自分が動くことで先行集団を潰しにかかり、さらに同位置にいたダイタクバートラムにプレッシャーを与えたのである。4角で先行集団にとりつき、直線に入るとヒシミラクルの独壇場となった。スタミナにものをいわせ、食い下がるダイタクバートラム、サンライズジェガーを振り切り重賞2勝目をG1で飾った。

宝塚記念勝利&ミラクルおじさん!?

inyofu 年度代表馬シンボリクリスエス、二冠馬ネオユニヴァース、GI6勝アグネスデジタルをはじめとする屈指の顔ぶれを前に、距離不足の感があるヒシミラクルに対するファンの評価は低く、陣営としても半信半疑であった。ところが、これまで以上に厳しいレースが予想されるなか、ヒシミラクルは見事強豪を打ち破り、平成15年上半期の頂点に立ったのだった。
inyofu ヒシミラクルが競馬というジャンルを超えて一躍有名になったエピソードに、宝塚記念における大口の投票があった。前日発売が行われていた土曜日の11時ごろにウインズ新橋で一人の中年男性が安田記念の的中単勝馬券(130万円×9.4倍)の払戻金と引き換えにヒシミラクルの単勝を1222万円分購入した。
inyofu このレースでの当日のヒシミラクルの単勝は16.3倍。つまり1222万×16.3でこの男性は1億9918万6000円を的中させたことで、払戻金が約2億円になることから「2億円おじさん」、または勝ち馬のヒシミラクルの名前の一部を取って「ミラクルおじさん」との名がついた。ちなみに宝塚記念の優勝賞金は1億3200万円であったので、それをも上回る金額である。

その後

inyofu その後、京都大賞典で2着に入りいよいよ安定して力を発揮できるようになったが、屈腱炎で1年の休養を挟むと、以降の復活はならなかった。 サッカーボーイの後継として種牡馬入りしたものの、サンデー旋風には勝てずに4年あまりで引退することになった。ヒシミラクルの土壇場で発揮される力を後世にも、との願いは果たされなかった。
現在は中村雅明牧場で余生を過ごしている。


G13勝を挙げながらも、ムラがあったため、あまり名馬として呼ばれることはないが、多くの「ミラクル」を起こしたヒシミラクル。「ミラクルおじさん」でワードショーにも取り上げられ、一躍有名になった。今年も波乱となるか、同じ芦毛の馬が制するか、○○おじさんが現れるか・・・宝塚記念が楽しみだ。

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