TOP > 競走馬 > 2013年ダービー馬キズナ、電撃引退!
競走馬

2013年ダービー馬キズナ、電撃引退!

2013年の日本ダービーを制したキズナ。天皇賞・秋を目標に調節していたが、右前繋部浅屈腱炎を発症し9月20日に電撃引退が決まった。多くのファンから愛されたキズナについて、改めて振り返ってみた。
馬キュレ

世界の頂点を目指し・・・一番の期待馬として育てられる

2010年3月5日、新冠町で生まれる。父はディープインパクト、母はキャットクイル。近親にナリタブライアン、半姉にファレノプシス、半兄にサンデーブレイク。
名付け親である前田幸治社長は、今まで日本語の馬名を付けたことはなかったが、東日本大震災を支えた人とのつながりを由来に「キズナ」と名付けた。
繁殖マネージャーの佐藤雄輔さん、離乳までの約半年間を担当した繁殖チーフの鵜飼祐樹さん、離乳後から馴致に移動するまでを担当した繁殖アシスタントマネージャーの岡研二さん、牧場時代も大事に育てられた。

佐藤哲三騎手を背にデビュー・・・佐藤哲三騎手と前田オーナーの絆

勝負度胸と思い切りの良さに定評があった佐藤哲三騎手を背に、新馬戦を勝利。佐藤哲三騎手の引退のときも、前田幸治社長の支えが励みになっていて、この2人の絆を感じる。
inyofu 騎手としての活動を考えられなくなった時に、いつも応援していただいた前田幸治オーナーがよく足を運んで、励ましてくれて。全く身体が動かない僕に「復帰したら、オレの馬で乗りたいヤツは全部乗ればいいから」とか言っていただいて。そういう風に言ってもらえるなら、僕は頑張るしかないし、そういう人に対しては頑張って応えたいという思いから、また騎手として戻ろうと思えたので、一番の励みはその言葉ですね。
inyofu 前田幸治オーナーがお見舞いに来てくれた時に、「おい哲三、調教師やぞ。うちの馬全部預けるから心配ないやろ」とすごくありがたいお言葉をいただきました。

佐藤哲三騎手から武豊騎手へ・・・世代の頂点へ

佐藤哲三騎手が落馬したため、その後は武豊騎手へ手綱が渡った。武豊騎手はダービーで1人気の馬に騎乗するのは、ディープインパクト以来8年ぶり。けがの影響で勝ち星を伸ばせずにいた時期があったが、ディープインパクトの子・キズナで日本ダービーを制した。
inyofu  その鮮やかすぎる、そして美しすぎる勝ちっぷりに、東京競馬場が震えた。そして、こだまする13万9806人(前年比121.1%)の大「ユタカ」コール。ゆっくり、ゆっくりと喜びをかみしめるようにウイニングランを踏んだ天才は、何度も右手を上げてその声に応えた。
inyofu 「個人的なことですが、ここ数年は成績が落ちて、なかなかいい結果が出なくて苦しかった。でも、自分も負けずに一生懸命やってきたから、キズナという素晴らしい馬と巡り合えましたし、ずっとダービーを目標にしてきて、こうして答えが出せて本当に良かったですね」
動画を見る

フランスのニエル賞を勝利・・・世界頂点、凱旋門賞へ

日本ダービーを制した後は、フランスのロンシャン競馬場で行われたG2ニエル賞へ。武豊騎手を背に勝利。
動画を見る
続く凱旋門賞では4着だったが、リベンジを誓う。
動画を見る

骨折で休養・・・復活なるか?

凱旋門賞への再挑戦を目標にしてきたが、翌年の天皇賞春を敗れた後に骨折が判明。2014年は治療に専念。
inyofu 「必ず復帰できると思っているし、もう1度ファンの皆さんに強いキズナを見せたい」と師は力強く語っている。
今年の2月の京都記念で復帰。復帰戦は3着。差し切るかと思われたが、ラスト70〜80メートルで脚が止まった。9ヶ月半ぶりの実践で、プラス22キロ。しかし、上がりはメンバー中最速だった。

そんな前走が評価され、調教もバツグンだったキズナは単勝オッズ1.4倍の一番人気でレースを迎えた。結果は2着。道悪がダメだったのか、怪我明けで本調子ではないのか・・・。

続く天皇賞春は7着に敗れ、凱旋門賞再挑戦は断念した。

天皇賞・秋を目指し調整中に・・・右前脚の繋部浅屈腱炎で電撃引退

復活を待っていたファンに、悲しいニュースだ。体調不良が理由で休養していたが、天皇賞・秋で復帰する予定で調整していたところだ。18日に栗東トレセンに帰厩し、メニューもこなしていたが、異変が見つかる。屈腱炎を発症し、急遽引退が決まった。
inyofu  管理する佐々木調教師が「オーナーと相談の結果、引退させることとなりました。ファンが多い馬だったので非常に残念です」と話したように、その実績とともに、ファンに愛されたのは、その馬名も大きな理由だった。ノースヒルズの前田幸治代表は、2011年の東日本大震災後の日本を支えた人と人とのつながり「絆」を、期待の良血の馬名として、そのままつけ、世代の頂点に立つまでの活躍をした。主戦を務めた武豊も「復帰を楽しみにしていただけに非常に残念」とコメント。実力でも、人気でも一時代を築いたキズナは種牡馬として第2の馬生を歩むことになった。



ひとつの時代が、また終わった。東日本大震災を支えた人々の「絆」が由来となり、たくさんの人の想いを乗せて名付けられたキズナ。信頼されていた佐藤哲三騎手を背にデビューし、落馬事故から武豊騎手に。ディープインパクトと名コンビだった武豊騎手が、その子でダービー制覇。父が成し遂げられなかった凱旋門賞制覇を、その子供で目指す・・・。漫画のような物語だった。多くのファンから愛されたスターホースが引退するのは残念だが、種牡馬としての活躍に期待したい。

side-mark ページ上部へ
prev top next
  • 【PR】
  • 関連タグ
    kusa_line