TOP > 競走馬 > 【秋華賞の思い出】快速娘!ファビラスラフイン
競走馬

【秋華賞の思い出】快速娘!ファビラスラフイン

牝馬3冠の最後のレース・秋華賞。秋華賞は1996年に誕生した新しいレースだが、その第1回目の覇者がファビラスラフイン。あのエアグルーヴを負かした。続くジャパンカップでも2着と奮闘したファビラスラフインについてまとめてみた。
馬キュレ

フランス生まれのファビラスラフィン

馬主は社台ファームの吉田照哉氏。ドーヴィル(フランス)のセリで購入。2歳の5月までは現地の厩舎で調教した後、日本へ輸送した。
inyofu  ファビラスラフインは父がファビュラスダンサー、母がカルドゥン産駒のメルカルという血統で、1993年4月にフランスで生まれました。 
 父がフランスの中・長距離GIII重賞の勝ち馬で、母が4000メートルのフランス長距離GI・カドラン賞優勝馬。血統だけ見ているとスピードなどまったく期待できないような気もしますが、ファビラスラフインはデビュー当初から、他馬を寄せつけない素晴らしいスピードを発揮して見せました。

3歳(当時は4歳表記)4月にデビューと遅いが、3連勝しNHKマイルCへ

1996年、藤田伸二騎手を背に、デビューから3連勝。当時、外国産馬はクラッシックへ出走できなかったため、NHKマイルCへと向かう。
inyofu 最大の武器は、軽快な先行力と非凡なスピード。ダート1200mの新馬戦では後続を7馬身も突き放し、2戦目さわらび賞でも5馬身差の圧勝。ニュージーランドT4歳Sでは1馬身4分の3差で逃げ切り勝ちを収め、デビュー3連勝を飾った馬だ。

新設G1・NHKマイルCでは惨敗

当時は外国産馬はクラッシックへ出走できなかった。そのため、1996年に外国産馬も出走できるNHKマイルCが新設された。
その第1回目のHNKマイルCでは、フルゲート18頭のうちなんと外国産馬は14頭も。
優勝したのはタイキフォーチュン。
ファビラスラフインは1番人気で挑んだが、バンブーピノの作り出したハイペースを追走し、14着となった。

第1回秋華賞制覇!!

秋華賞もまた新設G1だった。出走メンバーは、オークス馬・エアグルーヴ、宝塚記念でマヤノトップガンに0.3差でローズSも快勝したヒシナタリーなど、役者もそろった。
デビューから手綱をとっていた藤田騎手は先約があったため、負傷から復帰した松永幹夫騎手を鞍上に。長期の療養生活からようやく復帰を果たした松永騎手にとって、この秋華賞での勝利はとてもうれしいものだった。
inyofu 長浜博之調教師は「秋華賞は今年しか出られない。それに、母は4000メートルの重賞を勝っている。決して短距離だけの馬じゃない」と、4歳牝馬による新設のGI・秋華賞を選択した。問題は道中におけるテンションの制御。それを解決するために陣営は前に馬を置く調教を課し、本番へと送り出した。そんなスタッフの思いに応えるようにファビラスラフインは、好スタートから4番手で折り合った。序盤はやや行きたがったものの、スピード任せの春とは一味違う落ち着いたレース運びで、オークス馬エアグルーヴらを相手に、見事に汚名を返上した。この日、鞍上を務めた松永幹夫騎手(現調教師)は3月の落馬事故から復帰したばかり。腎臓摘出手術をするほどの大怪我を乗り越えてのGI制覇に「こんなに嬉しい1勝はない」と喜びを爆発させたのだった。
動画を見る

次走はジャパンカップへ・・・

普通であれば、次走は最強牝馬を決めるエリザベス女王杯に進むが、ジャパンカップへ。
メンバーがメンバーなだけに7番人気という評価だったが、勝ち馬とハナ差決着という価値のある内容だった。
inyofu  ファビラスラフインが次走に選んだのは、エリザベス女王杯ではなく、牡馬相手、しかも世界の強豪が集まるジャパンカップだった。1番人気は凱旋門賞馬・エリシオ、2番人気は秋の天皇賞馬・バブルガムフェロー、3番人気がキングショージを勝ったペンタイアで、4番人気にブリーダーズCターフ2着のシングスピールという豪華な布陣。ファビラスラフインは7番人気に留まり、筆者は「この距離で、底力比べでは…。第一、久々好走の反動の心配さえある。単勝が20倍を切っているのは売れすぎ」と考えていた。

 恐れ入った。シングスピールとハナ差の接戦。それも鞍上・天才デットーリと追い比べの末の2着だから、もう何も言うことはなくなった。秋華賞の初代勝ち馬は、史上に残る名牝であった。
動画を見る

産駒も活躍

4番人気で有馬記念に出走するも、疲労から10着。その後、屈腱炎を発症し引退、繁殖へ。
繁殖牝馬としては、目立った産駒は生まれなかったが、その血統はまだ続いている。
8月に新馬戦で、おばにファビラスラフインをもつレプランシュが快勝した。



第1回の秋華賞を勝ち、ハイレベルのジャパンカップでハナ差の2着という実績から、その年のJRA賞最優秀4歳牝馬(部門名は当時)をも受賞している。今年で第20回となる秋華賞。最後の1冠をどの牝馬が手にするのか、今年も楽しみだ。

side-mark ページ上部へ
prev top next
  • 【PR】
  • 関連タグ
    kusa_line