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コラム

「覆面馬主の真実」【第31話】~リアルタイム進行型・競馬狂小説~

馬キュレ
第35回ジャパンカップ!
朝早くから、オレ達覆面軍団は、東京競馬場に集っていた。といっても、普段は覆面はしていない。ビシッとスーツで決めて派手なネクタイをキリリとしめ、いっぱしの紳士のフリをし、馬主席フロアーを闊歩しているわけだ。

この日は、1号、2号、4号、5号、7号、9号、11号、と錚々たる顔ぶれで、みんな熱心に競馬新聞を読みあさってる。

何故急に大集合だったかというと、実は、目当てはジャパンカップではない。この日、我々で共有している馬が2頭も出走していたからなのだ。

ま、レース名と馬名は、ここに書くと覆面の中の素顔がバレてしまうから書くのを控えるが、その2頭とも、結構やれるんじゃないか、と内心ではかなりの期待を寄せている若駒だった訳だな。
で、まあ、結果がどうなったかは、その2頭が走り終えた後の、以下の会話から推察してほしい。

1号「しかしさ、何でまたあんなに後ろから行ったんだ?」
9号「ジョッキーに聞いたら、引っかかりそうだったから押さえようと引っ張ったら後ろになっちゃったって。」
2号「ええ??そんな幼稚園生みたいな話なんすか?なんだそれ?」
9号「末が切れるから、押さえたかった、って。」
7号「バカか、今日の東京、内ばっかり伸びてるの見えてねえのか?好位とって内を差す競馬しねえと勝てないだろが。」
4号「それでも最後、凄い脚でしたね。大外であんなに伸びた馬いないんじゃないすか?」
7号「だから、もったいねえって言ってんだよ、バカなのか?ほんと頭にくるわ。」
9号「ちょっと、7号さん、僕に怒らないで下さいよ。」
7号「ああ、ごめんな、そういうつもりじゃねえんだけど。」
4号「次、外人に乗ってもらいましょうか?」
1号「うんまあ、考えてみるか、でも熱心に調教も乗ってくれてたからな。変えにくいっちゃ変えにくいけど。」
7号「兄貴、そんな優しさ出しちゃダメだって。金かかってんだから。」
1号「まあ、そうなんだけど。」

って訳で、察して頂けただろうか。負けは負け。ちょっと後悔が残る負けだったのだ。
そして、この後、カウボーイ4号がとっても面白いことになった。

4号「あの、皆さん、ちょっと相談があるんですけど。」
一同「何?何だよ、忙しいんだよ。手短にな。」
4号「実は今日、知り合いの会社の社長さんから、馬券頼まれまして。で、その方、普段全然馬券なんか買わない人なんですけど。」
1号「え?なんだよ、それ。買えばいいだろが。」
4号「ええ、それが、ショウナンパンドラの単勝なんすけど。」
1号「お、また微妙な馬券だな、それ。飲んで来たら大変だぞ。今何倍?」
4号「10倍くらいじゃないすか?」
1号「で、いくら買ってって言われたの?」
4号「はい、それが50万円も買って欲しいって。」
一同「え?え?え~~~~???50万?」
4号「はい。」
7号「面白れえ人いるな。一点か?」
4号「はい。来てもショウナンパンドラって2着っぽいでしょ。飲んじゃって牧場の救済に回しちゃおうかなって・・。」
1号「もし来たら、牧場取られる危険性ないか?」
4号「ありますね。」
1号「だろ、買った方がいいに決まってるだろが。で、当たったら、その方に貸して下さい!ってお願いすればいいだろが。」
4号「そっか、馬券買って、ショウナンパンドラを応援して、500万円貸してもらえばいいのか。」
7号「まあ、貸してくれるかどうか分からんけどな。」

そんなこんなで、ジャパンカップのゲートが開いた。4号は、ゴール前、何故か池添~~~!って絶叫してる。
結果は、お分かりの通り、ショウナンパンドラが見事1着!単勝は、920円!

4号は、大喜びしてる。どうも、本人も、有り金をショウナンパンドラの単勝に乗っかったらしい。

不思議なものだな、競馬って。ひょんな事から、幸運が巡ってくる。そう、だから、いつまでたってもヤメラレナイのだな。


(続く)


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