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覆面7号 連載コラム「祭りの痕」Vol.4「え?俺ら馬鹿にされてる?」

馬キュレ

チャンピオンズCレース後のデムーロのコメントに怒りを覚えた。

最初に言及しておく、俺は別に外国人騎手が嫌いではない。
外国人騎手は超人的に上手い騎手も多い。
ルメール、デムーロ、ムーアはもう周知の通りだと思うが、いま日本に来ているボウマン、札幌のオールスターを賑わせたモレイラ、そして世界一だといわれて久しいデットーリ。世界には素晴らしい騎手が居る。

状況判断力、テクニック、どちらをとっても一流な人達だ。
しかし、デムーロのあのコメントはいただけない。

「アンラッキーな一日だったから・・・」

などという一言を聞いた瞬間に、殴りに行きかねない。

中京2Rのラフェットデメール。
なんだあの4コーナーから直線入り口の腰の引けた乗り方は・・・

中京3Rのオリエンタルダンス。
勝負どころでごちゃついて位置取りを悪くしたのはしょうがないが、なぜ直線向く前に競馬を止めた?

中京4Rのヴァンキッシュラン。
これは、相手が悪かったな。

中京5Rのセデュイール。
直線入って一応ムチ入れて追いましたよ・・・的な「嘘ムチ」入れてたが、追うのを止めたよな。
新馬戦だから仕方の無い部分もあるし、考えがあってあそこで追うのを止めたと思いたい。

中京8Rのポップオーヴァー。
出負けして、直線行き場所なくて脚余したな。これは確かにアンラッキーとも言えなくは無い。

中京9Rのナスノセイカン。
これも、直線前が壁になってしまったな。これもアンラッキーといえばアンラッキーだろう。

中京10Rのマルヨバクシン。
これだ、俺が言いたいのはこのレースだ。完全にやる気なかっただろ。先行タイプのこの馬を少しゲートで出負けしたからといって、4完歩目くらいには腰上げたよな。そして、終始馬なりですすめて、それなら直線追うのかと思ったら持ったままで16着・・・。この騎乗の直後にあの「アンラッキー」発言だ。マルヨバクシンは確かにデムーロ効果もあって人気にはなりすぎてたかもしれんが、3人気の馬だぞ。それを、あんな気の無い乗り方するかね。

そして、チャンピオンズCのサンビスタでの勝利だ。

嬉しかったのは解る。
しかし、アナタが乗っていた馬はその馬だけでは無いはずだ。
確かに、いくつかのレースではアンラッキーだったかもしれない。

しかし、中京10Rに関してはどう説明する。
俺が、マルヨバクシンのオーナーだったら「あの乗り方もアンラッキーだったのか?」と聞きたい。
そして、調教師・・・俺なら「なんていう乗り方してんだ!」って怒鳴るぞ。

サンビスタのレースだけを見て、デムーロすげ~!って思う人も居るかもしれないが、この日のデムーロはそこまでの間、アンちゃん以下の騎乗ップリだった。時にそういうことはある。何をやっても上手くいかないとき。それによって、デムーロが下手だなんて誰も思わない。

ただ、いい加減に乗られたら話は違う。

俺は常々思っている事がある。
騎手ってのは馬主を馬鹿にしてるだろ。
何故そう思うか?

レース後のコメントだ。
特に、日本人の若手騎手のコメントが本当になって無い。
自分でおっつけて出していったのに・・・「押し出されて先頭に立ってしまいました・・・」等とコメントする。
ただの無気力競馬にすら見える乗り方しておいて「アンラッキーだった」とのたまう。
馬主なんて、どうせ馬に乗ったことも無い素人だから、わかりはしねーよ・・・と思っているのかもしれない。
アドマイヤさんや、ショウナンさんのように口うるさいオーナーじゃなければ、どうでもいいや・・・と思っているのかもしれない。

どうせ、たいした馬を持っていない馬主の馬なんて、降ろされてもいいや・・・と思っているのかもしれない。

さて、どう思う?
俺はこう思う。

騎手が馬主を馬鹿にしていないとするなら・・・
騎手は本当に馬鹿なのかもしれない・・・と。

弱小の馬主でも、そんな乗りかたされたら、他の馬主仲間にもその話をする。
その馬主仲間もそういう乗り方を一度でもされればその騎手にそういうレッテルを貼るようになる。
そういう話がめぐりめぐって騎乗以来の減少に繋がる。
なぜ、因果応報という事をもっと意識しないのか?

自分の持ち馬のレースは、何度も何度も見るのが馬主ですよ。
産まれた時からずっと見続けているんですよ。

嘘のコメント、もしくは、いい加減なコメントをすると、信用を失いますよ。

我々馬主の多くは下手乗りされても怒りません。
しかし、雑に、無気力に乗られたら解りますよ。
しかもね、そのコメントは無いだろ・・・というケースが最近特に多い。

エージェントを介しての騎乗依頼ですから直接馬主に言い訳する機会も少なくなったんでしょう。
藤田伸二元騎手が怒っていたのも頷けます。
彼は、レース終了後は必ずといっていいほど直接馬主に連絡をくれましたからね。
下手に乗ればきちんと謝る。馬の能力が足りなければ、一緒にどうしたらいいかを考える。
こういう事をしてくれた数少ない騎手でしたね。

馬主が少しモノを言い出すと「メンドクサイ馬主だ・・・」「口うるさい馬主だ・・・」といわれる世界。
そりゃうるさいでしょう。数千万、数億投資している訳ですからね。

あれれ?
本当に頭にくると、言葉遣いが敬語になってくるんですね。
初めて気付きました。


ーーーーーーーー

と、日曜日の夜の時点でここまで書いたところで、一旦怒りを静めようと筆を置いたまでは良かったんだが、仕事が忙しくてあっという間に木曜日。続きを書こうと思ったんだが、怒りはどこかに行っている。

エージェント制度の功罪とでもいうべきなのか、騎手と馬主の意思疎通は年々図れなくなっていると思う。
だから、マイネル軍団は言う事を聞く若手の特定の騎手に依頼を出すのだし、社台軍団は外人騎手を中心に馬を回すのだろう。俺自身も、自分の馬に乗ってもらっておきながら話もした事ない騎手が何人か居る。

そいつ等が、俺のことを「面倒くさいオーナー」と思っているかどうかは解らないが、旦那系の馬主だとは思っていないだろう。

藤田伸二元騎手を擁護するつもりはないが、彼の言うエージェント制の悪い部分はそこにあり、彼もそのことを言いたいのだと思っている。

その間に立っているのはエージェントだけではない、調教師も同罪だと思っている。
また、レーシングマネージャーといわれる記者たちもそうかもしれない。

これは、誰が得をするかといえば、全て調教師だ。
調教師の業務が相当楽になる。

騎手探しはエージェント、レース選択はレーシングマネージャー。

そいつ等と先に話し合って、ほぼ決まった報告を馬主にするだけだ。
つまり、悪の元凶は調教師なんじゃねーのか?って事だ。

これは馬主の立場から見た見解ではあるが、馬主なんて蚊帳の外だわ。
例えば、馬主サイドが騎手の優先順位を調教師に伝えたとする。

例えばこうだ。
1番手に戸崎圭太
2番手に藤田伸二
3番手に蛯名正義

例えば戸崎騎手には追い切りに乗ってもらっていたので、馬主個人の人脈と言うよりも厩舎の優先順位を立てて、乗ってもらっていたとする。しかし、戸崎が乗れないなら仲のいい「藤田」「蛯名」に乗ってもらいたいという事を伝えていたとする。

しかし、次走、いざふたを開けてみると内田博が乗っていたりする。

なんで?って?

戸崎のエージェントと内田博のエージェントが一緒だからだ。
調教師はまず、戸崎を確保しようとエージェントに連絡をする。
すると、戸崎は埋まっていた。
そこで、エージェントは内田なら空いてますよと営業をかける。
本来調教師は、それではちょっと待って!と言って、藤田騎手にオファーを出して、もし断られたら蛯名騎手にオファーを出して、それでも駄目でもう一度内田博騎手に行き着くなら解るが、おそらくそれをしない。もしくはしたふりをする。

そして、戸崎はオファーを断った事も知らず、藤田、蛯名にいたっては「あの馬主俺より内田を取りやがった・・・」と言う事になる。人間関係に疑念が生じ、もうひっちゃかめっちゃかだ。

そして、調教師に文句をつける。
すると「口やかましい馬主」が一人誕生した事になる。

騎手に関しては上手い下手もあるかもしれないが、騎手選択の優先順位には馬主の人脈上の優先順位というものも存在する。
多くは物言わない馬主もそういったつながりがあるわけだ。

そういう事を考慮に入れない調教師が多い。

え?内田ならいいでしょ?とか、そこにどこの馬の骨ともわからない外人騎手をあてがって、え?外人騎手ですよ!追えますよ!なんていうどうでもいい説明をしてくる。一回はお前等の都合も立ててるんだから、こっちの優先順位も理解しろや!

これじゃ藤田も辞めたくなるわな。

物言う馬主、大物旦那系馬主、超大手オーナーブリーダー、この3種類以外の馬主は正直話し合いの中にも入れてもらえないケースが多い。これじゃぁ馬主なんてやってても面白くないし、馬が走らなけりゃ「だまされた!」と思っても仕方がない。実際にだまされているケースも何度も見てきているしね。

騎乗依頼一つとってみてこんな有様だ。
つまり、馬主と騎手のつながりはどんどん無視される方向に行っている。
そして、馬主も騎手なんかとつるんでも仕方がないと思うようになってくる。
そして、騎手自身も、馬主の接待なんてメンドクセーと思うようになってくる。

そして、上記した通り「馬主の事を馬鹿にしている」状況が出来上がる。
くだらねーな。
こんなままでいいのかね?

こんな状況だからこそ、騎手のコメントの重要性が上がるんだわ。
つまり、馬主であるはずなのに、騎手と直接連絡を取ることも出来ないケースがある。
レース後の報告は、騎手が言った事を調教師が色々なフィルターにかけて馬主に報告してくるのだが、言っている事が双方で合致していればいいが、ひとたびこれがズレだすと大変だ。

こういうことだ。

レース前、今度はさす競馬をさせますね!と調教師が言っていた。その言葉とは裏腹にレースでは逃げた。しかも、スタートが良くて押さえようとしたものの押し出されて逃げた訳ではなく、ゲートを出てからしごいて出て行った。そしてその馬は、レースでは後ろの馬に差されて負けてしまった。レース後調教師から連絡が入る。騎手いわく、包まれるよりは行ってしまった方が良いと思いハナに立ったという事でした・・・。そこで俺は言う。え?でも先生は後ろから行けって言ったんじゃないんですか?しかも、しごいてハナに立ちましたよね?先生はいう、言ってはいますが、レースに出れば瞬時に判断するのは騎手の仕事ですから。確かにそれはそうだ。そして、週明けに競馬ブックを見る。騎手のレース後のコメントを見ると「押し出されてハナに立ってしまいました・・・」と書いてある。

おいおいおいおい!
誰が本当の事を言ってるんだ?
おい騎手・・・
お前、ゲートを出てからしごいて出てんじゃねーかよ。あの乗り方をどう解釈したら押し出されてハナにたったと思えるんだ?逃げる気満々の乗り方だよな?それともわかりはしねーと思ってテキトーなコメントだしてんのか?

おい調教師・・・
お前本当は「行けるなら行っちゃってもいい」的な曖昧な指示出してたんじゃねーだろうな?
本当に、控えて行け!って言ったのか?
お前の指示ミスを騎手のせいにしてるんじゃねーだろうな?

こう考える訳よ、馬主は。

こういったことが積み重なるとどうなるか?
バカバカしくなってきて、馬主や~めた。
こんな嘘つき軍団となんてつきあってらんねーわ。

って事になる。

事実、最近知り合った素敵な紳士馬主さんがその状態に陥っている。
まだ、現2歳馬が初年度のオーナーさんだ。

もう一度言っておく、下手乗りはしょーがねーよ。
そして、能力が足りねーのは騎手のせいじゃねーよ。
そこのところは、自分の馬の能力は3割り増し位で見てしまうのが馬主の性だと思って割り切ってくれ。
走らない馬を買っちまってたらそれはそれで馬主の自己責任である事くらい馬主はわかってるわい。

でもよ、つーか、だからよ・・・ちゃんとした説明をしてくれよ。
お前らのくだらねー言い訳ごっこ、自己擁護コメントに巻き込まれるのはうんざりなんだよ。
そして、馬券買ってくれてるファンの為にも、馬をしこたま買ってる馬主の為にも、わからなくてもいいし、難しくてもいいから、出来る限りの説明しろよ。

それも含めてお前等の仕事だろうが!

全員がそうではないが、そういう騎手、そういう調教師がいる事も事実だ。

折角、先週はオフレコ馬券をぶち当てて、はいどーん!からこのコラムを書きはじめようと思ったのに、クダ巻いて終わっちまったじゃねーかよな。

じゃーな。



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