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「緊急コラム!藤田伸二氏 異例の騎手復帰へ」覆面7号特別寄稿

覆面馬主
朝から電話がバンバン鳴る。

知人「おい、7号、サンスポ見た?」
7号「は?何時だと思ってるんですか?6時ですよ・・・見てないですよ」
知人「藤田伸二、騎手復帰するってよ!」


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寝起きでの会話だっただけに、思考力ゼロで聞いたフレーズで「桐島、部活やめるってよ!」って言う小説を思い出す。しばし、ボーっとしながら「藤田伸二が騎手復帰?」と考えながら少しずつ意識がはっきりしてきた。

以前、彼と飲んだ時にそんな話をしていたことは覚えているが、ついに動き出したか!と。

サンケイスポーツ
「藤田伸二氏 異例の騎手復帰へ」

藤田伸二Officialサイト
「ホッカイドウ競馬での現役復帰について」

UMAJIN.net
「藤田伸二氏 現役復帰への意気込み語る」


おそらく、前日もBARでの仕事が忙しかっただろうから、昼過ぎに直接電話してみた。

7号「うぃーっす!伸ちゃん久しぶり!すごい事になってるじゃん!」
伸二「そうなんよ(笑)どこからこの話が出回ったかわからないけど、Yahoo!の一面飾っちまったわ(笑)」
7号「マジで、相変わらずのサプライズメーカーだねぇ!」
伸二「いやぁ、このタイミングで流れ出るとは思わんやん」
7号「でも、前にさぁ、自分で馬主になる事を薦めた人たちの馬は乗ってあげたいって言ってたし、実際、突然地方で騎手復活したらみんなびっくりするだろうなぁ~って言ってたんだから、良いじゃん!」
伸二「そうなんだわ。実際、今でも伸二もう一回乗れよ!って言ってくれる人が結構居てさ、そんな話を道営の調教師にしたんだよね。その調教師が話しちゃった訳じゃないとは思うんやけど、俺も朝起きてびっくりしたよ(笑)」
7号「いやぁ俺も伸ちゃん復帰するんなら、道営に馬下ろすわ!」
伸二「いやいや、アンタの馬走らんし、ええわ!」
7号「おいおい~!」

てな会話をしながら、実はここでは書けない深イイ話なんかも結構してさ。
深イイ話に関しては、彼自身がこれから語り続けるだろうし、俺が代弁するんじゃ申し訳ないと思うからここでは触れないけど、今日は、そんなビッグニュースが流れた日だから、藤田伸二について書きたくなった。

俺から見た藤田伸二を一言でいうと「常に周りを楽しませたいと思い続けてる男」というイメージ。

騎手時代を振り返れば、自分の馬に騎乗してくれた時に一番「ありがたい」騎手であった。

なぜか?
その馬に関しての「本音」を忌憚無く言ってくれるからである。

馬主と騎手の関係というのは非常に難しい。
特に、馬主が期待している馬が、実は乗り味的には大した事無かった場合。

普通は、騎手も「建前」というおべんちゃらを言う事が多々ある。

しかし、実は馬主も馬鹿ではないし、それほどの素人でもない。
育成段階で追い切りを見、当歳時からの馬体の成長振りを見、入厩後の追い切りを見れば、おおよその能力は判断できている。

判っているからこそ、実は「引導を渡されたい」という気持ちも半分はあるのだ。
その「引導」を気持ちよく渡してくれる数少ない騎手、それが藤田伸二であった。

「この馬は、芝じゃないぞ7号さんよ!」
「これは、上手く競馬を教えれば準OPまでは行けるぞ!」
「おいおい、7号にしてはいい馬乗らしてくれたじゃん!これ、クラシックに乗れるぞ!」
「っていうか、7号!この馬ノド鳴りだけど、厩舎から聞いてないの?」

などなど。

彼の言葉には裏と表、変な駆け引き、そんなものが一切無かった。
馬の未来を思うからこそ出てくる、その馬の「適性」を見極めた一言で、何度も救われたのだ。

中には、忌憚の無い一言で「藤田伸二何を言う!」と、お冠になるオーナーさんも居たと聞いているが、適性外の条件を使い続けられる馬の身になって考えれば、早く適性に気づく事が馬主のためにも、馬にとっても、非常に大切なのである。

実は藤田伸二は「馬アレルギー」である。
土日騎乗し、レース後に飯を食いに行く時に身体を真っ赤に腫らしながら騎乗馬について熱く語る彼を久しぶりに思い出した。


7号「今日のあの馬はかなり上手く乗ってたね!」
伸二「お!渋いところ見てるねぇ!流石7号!でも、まだ甘いで!」
7号「は?何が甘い?」
伸二「俺は、あのレースなぜ3番手につけたと思う?」
7号「かくかくしかじかで、こうでしょ!」
伸二「アンタ、まだ、競馬3段くらいだね。俺の事なんだと思ってるん?俺は競馬十段やで!加納治五郎レベルやで!だから、一つ聞くけどよ、1コーナーのところで、俺の右横に居た騎手と、その後ろに居た騎手言ってみ!」
7号「え?伸二の右横とその後ろ???あれ?誰だっけ?えーっと、津村が前で、右横は・・・」
伸二「はい、ブッブー!時間終了!そんな事もすぐ答えられんから三段レベルなんよ!横に居たのはエビちゃんでしょ!その後ろにいたのがノリチャンで、その後ろがカッチーで、皇成がその後ろでふらふらしてたやん!」
7号「え???前に居たのにそんな事まで見えてんの?」
伸二「当たり前やん、競馬十段やん!」
7号「それで、その位置関係が3番手ってのに関係あるの?」
伸二「そりゃそうやろ!騎手の性格考えりゃ、アイツがこう乗って、こいつがココに居るなら、2コーナーではこう仕掛けてきて、アイツは向正面で捲くってくるか、終いにかけるしかないから、俺はココの位置取りが一番いい。そのために、前半無理させない範囲で位置を取りにいく姿勢を全力で見せたわけや!そしたら、周りも引くやろな!と思ってね。つまり、7号はアホみたいに馬券ばっかり買ってレースを腐るほど見てるくせに、フォームを見ただけでどの騎手が乗ってるかわからないって事やろ?それじゃぁ三段までやな。そこまで解説できるようになったら、八段くらいやってもエエよ!笑」
7号「え?誰が乗ってるか、フォームだけでわかるん?」
伸二「当たり前やん!」
7号「じゃぁ、今、携帯で昔のレース出すから、誰が乗ってるか言ってみてよ!」
伸二「エエで。はいゲート開いた、この馬ユタカさん、この馬カッチー、この馬エビちゃん、この馬吉田のユタカ、この馬ユーイチ、この馬ノリチャン、この馬エダテル、この馬・・・ん?誰だ?外人か?で、で、この馬は・・・え?岡部さんやん!アンタどんだけ古い映像見せよんねん!」
7号「あ、もういいや、全員正解・・・すげーな。」
伸二「普通や!って。これ、勝負服見たらなんとなくわかるんやけど、1着が金子さんの服でユタカさん乗ってる葦毛って事はクロフネちゃう?2着がカフェの勝負服でカッチーだし、これイーグルカフェやろ?このあと俺も乗ったし、このレース映像見たことあるわ。3着がシンコウの真っ黒勝負服でノリチャンって事は、ここは東京やし、クロフネが勝った年の武蔵野Sやろ?」
7号「はい、ご名答・・・」
伸二「だろ!こんなん答えられて当たり前やで!」


簡単に書いたが、彼と飲む時は万事こんな感じだった。
しかも、ここでは書ききれないほどの内容。

そして、多くの競馬ファンの前で彼はそんなそぶりも見せないが、競馬に関しても相当なオタクである。
どの馬がいつどんなレースをしたのか?20年くらい前のレースでもスラスラ答えやがる。

競馬十段、恐るべし・・・

と思った瞬間だわ。

まぁ、かれこれ随分前の話ではあるが、騎手ってのは全員こうなのか?と聞いた事がある。
答えは、NOであった。

Yahoo!の記事の下にある読者からの書き込みを見ても、復活を期待する声も非常に多かった。
俺もそういう意味では、同じ気持ちである。

彼自身の生活スタイルを見てみれば、騎手時代よりもストイックな生活をしているし、ジムにもあれだけ通っているという事は、体力的にはまだまだ現役さながらの状態を維持しているはずだ。

そして、なにより「彼らしい」と思ったのが、道営で復帰したいという「思い」についてだ。

中央での復帰ではなく、道営での復帰というのは、競馬界全体を見回し、どれだけ多くの財産を地方の騎手たちに、地方の厩舎に、広める事ができるか?という価値で考えた時に、計り知れない功績を残す事になるのではないかと考える。

かつて、Jリーグの創世記にジーコが鹿島に来てくれた事のように。
今、KINGカズがJ2で奮闘しているように。
そして、レッドソックスの大スターであるラミレスが高知の独立リーグに参戦してくれるように。

その存在が「居る」ということだけでも、価値があるのではないか?

もちろん、地方競馬が「下」、中央競馬が「上」、という話ではなく、「違う経験」を共有する事が大事であると思うのだ。

さらに、この事が、中央と地方の騎手で違う免許で運営されている事の障壁を少しでも低くする契機になれば、中央で乗り鞍に恵まれない騎手の地方競馬移籍などの道筋を作るきっかけになるのではないだろうか?

そして、彼の高い基準による中央の技術や考え方と地方だからこそ磨ける様々な技術や考え方が融合する事で、日本の騎手レベルの増強だけではなく、本質的な中央と地方の交流が広がり、日本競馬掲げる「強い馬作り」の更なる進化に繋がるように思えてならないのだ。

そういう意味では、お役所の一元的な「前例が無いので・・・」的な措置や、なし崩し的に風化させられちまうのだけは避けて欲しいと願う。

現状のルールである以上、試験を受けさせるのもいいとは思うが、競馬ファンあっての「競馬」であるのなら、大きな目線で合否は判断して欲しいと思う。特別模範騎手を2度も取った男だ。彼の公正競馬に対する真摯な姿勢は、既に証明されている。騎乗だけではなく、時間を守る、ルールを守る事においては超一流である。

もちろん、様々な思いを誰よりも正直に口にする男だけに、全員に受け入れられるタイプではないかもしれないが、一馬主の立場でモノを言わせていただけるのであれば、一度外から競馬を見、そして、ファンとの交流を徹底的に行い、その上で、騎手に戻るというのであれば、これは、騎手の中でも「初めて本質的にファン目線を持った騎手」ということになり、一馬主としても、一競馬ファンとしても、そういう騎手が発する「言葉」を是非に聞いてみたいものである。

覆面7号。



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